オランダのタマネギ生産の有望な可能性についてABN AMROが報告(2015/11/18)

 オランダは種イモの輸出で世界的に知られた農業国であるが、オランダの銀行ABN AMROが同国のタマネギ生産と輸出に関する将来性の高さについて報告している。


 オランダのタマネギの生産量は約130万トンで、世界のタマネギ輸出市場に占める同国の割合は15%~20%に相当し、インドに次ぐタマネギ輸出国となっている。

 オランダの銀行ABN AMROが先週木曜日に発表した「オランダのむき玉チェーン」と題するレポートによれば、オランダのタマネギ生産量は2050年には200万トンに達すると予想され、オランダ産タマネギの世界市場での存在感がますます高まっていくものと期待されている。

 オランダのタマネギ生産は、国土の中心に位置する大干拓地フレヴォラントと南のゼーラントで全体の生産量の60%弱を占めている。2000年以降、フレヴォラントでは32.3%、ゼーラントでは31.7%、タマネギの生産量が増加している。ゼーラントはロッテルダムやアントワープといったヨーロッパ有数の積み出し港に近く、その地理的な有利さから戦略的価値が高い。さらに、北部のドレンテ、フローニンゲン、オーファーアイセルといった澱粉ジャガイモ生産地帯でもタマネギの生産が著しく伸びており、これらの泥炭土壌地帯では澱粉ジャガイモ生産に代わる有望な作物としてタマネギが評価されていることを示している。

 オランダは世界最大の種イモ輸出国としてその存在感を示してきたが、近年タマネギ生産へのシフトが顕著である。成熟したジャガイモ生産に代わる新たな戦略作物にタマネギを位置づけて、特にオニオンセットに代表される種子の栽培・輸出に力を注いできた。ジャガイモ生産において培ってきた戦略的な手法をタマネギに応用駆使して、タマネギ生産による農業の付加価値向上を追求する手法には注目すべきものがある。オランダのタマネギ生産は、世界的にも今後の動向が大いに注目される。


参考:ABN AMROリポート