カナダで遺伝子組換えジャガイモの栽培を再開へ(2017/3/23)

 2001年にモンサント社が遺伝子組換えジャガイモ「ニューリーフ」を市場から撤退させて以来、カナダではGMジャガイモの商業栽培は行われていなかった。しかし、シンプロット社の「イネイトポテト」がこの状況を変えることになった。


 カナダ保健省およびカナダ食品検査庁は、2016年の春にシンプロット社の第1世代遺伝子組換えジャガイモ「イネイトポテト」シリーズのジャガイモを認可した。認可されたのは、生食用およびポテトチップ加工用の「ラセットバーバンク」「レンジャーラセット」「アトランティック」「スノーデン」の4品種である。「イネイトポテト」とは、現在の遺伝子組換え作物で主流となっているイネイトテクノロジーを利用したGMジャガイモで、あるジャガイモ品種に別のジャガイモ品種が持っている有用な遺伝子をピンポイントで組み込んで、短期間に品種改良を進めたものである。

 米国シンプロット社広報担当のダグ・コール氏によると、昨年は栽培シーズンに間に合わず「イネイトポテト」の作付は行われなかったが、今年は生産者組合や加工業者の協力を得て、カナダでの作付が行われる見込みとのことだ

 「イネイトポテト」は打撲耐性があるため、高品質のジャガイモの出荷量が大幅に増加するという利点がある。また、発癌性が疑われるアクリルアミドの生成が大幅に低減されるため、ポテト油加工品の安全性が大幅にアップする。

 米国では上記4品種の「イネイトポテト」について、2014年に農務省(USDA)の規制が解除され、2015年には食品医薬品局(FDA)の認可が下りた。昨シーズンの米国内の収穫面積は6,000エーカー(約2,428ヘクタール)で、大部分が生食用として出荷された。さらに、2016年1月には第2世代の「イネイトポテト」がFDAの認可を得ている。第2世代は、第1世代の特徴に加えて、疫病耐性と低温糖化耐性を備えている。

 シンプロット社は、すでにカナダでも第2世代の「イネイトポテト」の承認を申請しており、今年中に認可が下りる予定である。


参考ニュースソース:PotatoPro
http://www.potatopro.com/news/2017/after-15-years-absence-genetically-engineered-potatoes-will-return-canada

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