英国でセインズベリー研究所がGMジャガイモの圃場試験許可を取得(2017/5/11)

 英国のセインズベリー研究所(The Sainsbury Laboratory:TSL)は、遺伝子組換えジャガイモの4年間の圃場試験に関する環境・食料・田園省(Department for Environment, Food & Rural Affairs:DEFRA)の承認を得た。この試験は、疫病およびセンチュウに対する抵抗性などを有する品種の開発を目的としたTSLのポテト・パートナーシップ・プロジェクト(Potato Partnership Project)の一環として行われる。


 この圃場試験は、英国ノリッチのジョン・インズ・センター(John Innes Centre)内にあるノリッチ・リサーチ・パーク(Norwich Research Park)で2017年から2021年にかけて行われる予定である。試験に当たっては、試験圃場と在来種の圃場との間に20 mの間隔を確保した上で3 mの高さのフェンスを設置すること、圃場の面積が1000 m2を超えないことなど、様々な条件をクリアする必要がある。

 TSLは2015年よりポテト・パートナーシップ・プロジェクトとしてGMジャガイモの品種開発を行っており、圃場試験はその一環として実施される。このプロジェクトでは、疫病およびジャガイモシストセンチュウに対する抵抗性を有し高温調理の際にアクリルアミドを生成しにくく、打撲に強い品種の開発を目指している。試験栽培されるジャガイモは、英国で最もポピュラーな品種であるマリス・パイパー(Maris Piper)にこれらの特性を有する遺伝子を組み込んだもので、現在実験室および温室環境での試験を実施中である。これにより上記の形質を有する個体を選抜した後、今年夏に屋外の隔離圃場での試験栽培を開始し、標準的な栽培条件下で農業投入物を使用せずにこれらの特性が発現するかについて検証を行う予定である。

 英国の研究助成機関であるバイオテクノロジー・生物科学研究会議(Biotechnology and Biological Sciences Research Council:BBSRC)が主要出資者となっているこのプロジェクトには、 英国のバイオポテトズ(BioPotatoes)社と米国のシンプロット(Simplot)社も出資しており、プロジェクトが成功して優良品種が開発された暁には、両社が欧州および米国での認可申請と市場導入を行うこととなる。


参考ニュースソース:The Sainsbury Laboratory http://www.tsl.ac.uk/news/tsl-defra-approval-potato-field-trials-2/

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