バイエル社、小規模農家への供給を目指した真正種子の開発発展を目指して、オランダのソリンタ社との協力に合意

農業ニュース

2024年6月10日、ドイツの有名な化学工業企業、バイエル社はジャガイモの真正種子をケニヤ地方の小規模農家への供給を目指して、その開発供給を発展させるべく、オランダのソリンタ社と協力することに合意した。真正種子とは耳慣れない言葉であるが、ジャガイモの畑でよくみられる果実の中に生成される小さなタネことである。この小さなトマトのような果実は、ジャガイモ生産者にはよく知られているが、品種によって多数実をつけるものから、あまり見られない品種まで様々である。この種子を植えると、ジャガイモが育ち、小さなイモが一つできるが、生産性が悪いので、商業的には利用されていない。しかしながら、ソリンタ社は以下のようなメリットを強調している。まず、種子が小さいので保管や移動が容易なこと、種イモの場合と異なり、きれいであり病気などに感染していないこと、1年中利用可能な事などが上げられている。一方、従来より指摘されているように、真正種子はめしべに花粉が定着して有性生殖の結果生まれる果実なので、交雑により種子の形質にバラツキが非常に大きいことであり、真正種子で生まれたジャガイモは品種としての統一性という点においては、全くもって統一性がないことである。しかし、ソリンタ社はこういった問題を解決して、今ではハイブリッドの真正種子を生み出すことができるという。このような開発研究が実行に移されるのが、まさしくオランダらしい出来事である。出典:Bayer and Solynta Collaborate to Advance True Potato Seed in Smallholder Markets | Morningstar

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